企業分析

メーカーって?デジタル化と日本の未来

みなさんこんにちは、りんです。

今回はまず「メーカーとは何なのか」を解説していきます。

メーカー=製造業=なにかを作っている企業

という、曖昧な感覚のみ持っている方が多いのではないでしょうか?

☑メーカーってどう分類されるの?

☑メーカー業界の問題点は?

☑メーカーの今後は?

という方必見です😊

メーカー=何かを作る企業ってほとんどの企業が含まれる

⇒つまり、重要なのでは?

と思い、基本から調べてました。

メーカーにも分類があり、企業ごとの性質を知ることで

投資したい!と思った企業を調べるときの基礎知識となるはずです。

それでははじめましょー!

※今回のブログは経済産業省の製造基盤白書(ものづくり白書)2020年度版から数値を引用にしています。

製造業の現状

冒頭でお話しした通り、メーカー=製造業のことです。

では製造業を取り巻く現状を解説します!

ポイントは2つです!

◎製造業は名目GDPの2割弱を占める基幹産業だが、以下のような理由で重要視されます

  1. 地方において集積がなされているため、地方における雇用・所得の源泉となる
  2. 経済成長率を伸ばす要因の一つであるTFP(全要素生産性:Total Factor Productivity)の伸びが大きい
  3. 新しい技術を産み出しやすい(TFPが大きい)ため、他産業へ大きな影響力を持つ

※TFP:技術進歩や生産効率性などを指す

◎経済産業省は製造業の課題を六重苦として提示しています

  1. 行き過ぎた円高により海外への販売が不利
  2. 法人実効税率の高さ
  3. 経済連携協定の遅れ
  4. パリ協定など環境規制
  5. エネルギーコストの上昇
  6. 技能工・単純工の人手不足

TPPによる経済連携協定や法人税率の低下、過度な円高の解消など改善されつつある課題もあります。

具体的な解決策は後述します。

このように、国は製造業を重要な産業であるにもかかわらず、まだまだ改善すべき課題が多いと認識しているようです

メーカの分類

メーカーは2種類の分類方法で分類されます

(1)製品を販売する対象で分類

(2)製造工程で分類

1つずつみていきましょー!

製品を販売する対象で分類

①B to B(=Business to Business)型

企業向けに石油や鉄などの原料などを作る石油メーカー、鉄鋼メーカーや化学メーカー、農機など設備を提供する機械メーカーなどが挙げられます。

・相手企業の要望に対しカスタマイズや新たな提案を行うなど、開発力や提案力が重要

⇒研究開発費などが多く必要

企業向けのため私たちになじみのない企業がほとんどですが、海外にシェアを伸ばす企業なども多くあります。

②B to C(=Business to Consumer)型

私たちのような消費者向けに製品を作る、自動車メーカーや食品メーカーなどが挙げられます。

・広告などマーケティングに力を入れ消費者に認知してもらうことが重要

⇒販管費などが多く必要

企業名や商品名になじみのある場合が多いと思います。

製造工程で分類

①素材メーカー(上流工程)

化学素材、樹脂、鉄、紙、ガラスといった、製品のもととなる素材をつくるメーカー。

主に企業向けのB to B(=Business to Business)型が多く、化学メーカー、石油メーカーなどが分類されます。

②加工(部品)メーカー(中流工程)

素材メーカーで作られた製品を、加工し部品を製造するメーカー。

タイヤメーカー、電子部品メーカーなどが分類されます。

③組立メーカー(下流工程)

加工された部品を組み立て、製品を完成させるメーカー。

主に私たち消費者向けのB to C(=Business to Consumer)型が多く、自動車メーカー、食品メーカー、アパレルメーカーなどが分類されます。

④自社生産メーカー

自社で研究から生産、販売まですべて行うメーカー。

化粧品メーカーや医薬品メーカーなどが分類されます。

◎このようにメーカーの分類は上記二つの分類で区別されます。

では、これらの分類は【サプライチェーン】の中でどのように位置付けされているのでしょうか?

サプライチェーン(供給連鎖)

そもそもサプライチェーンとは

企画→設計→材料調達→製造→物流→販売→消費までの全体の流れを言います

このサプライチェーンのうち、メーカーに大きく関わっている部分を見ていきましょう!

・企画:市場のニーズや競合を調べ、製品を提案する段階

(例)素材メーカーなどが新しい繊維ガラスなど様々な製品を開発

・設計:デザイナー、ゲームシナリオライターが製造するための設計図を作る段階

上記2つの段階はアイディアや専門性があるため、他社と差別化を図りやすいんです!

・製造:素材や部品を作ったり、実際に組み立てて製造する段階

一方この段階はほかの段階に比べ、「つくること」自体がメインなので付加価値をつけにくく、差別化が難しいです

・販売:加工メーカーなどは消費者に製品を購入してもらうために、マーケティングも重要です

では、今後どのようにメーカーは成長していく(高い付加価値をつけて差別化できる)可能性があるのか見ていきましょう!

メーカーの問題点からみる将来

メーカー企業が直面している問題点は、主に5つあります。

それらを経済産業省が推進する今後の解決策とともに見ていきましょう!

①日本の製造業を支えてきた「匠の技」を持つ職人の高齢化と単純な人手不足

⇒匠の技をデジタル化して継承し、ロボットなどの利用で効率化

②技術革新のスピードUPによる変化に対応するため、リードタイム短縮が必要だが、製品の複雑化に伴い設計に時間がかかる

※リードタイム:製品を発注してから実際に納品するまでの所要時間

③製品の品質・コストの8割が設計段階で決まる。そのため、設計以降の変更を減らすために、設計の柔軟性が必要

⇒②,③の問題点解決には設計力の向上が必要(現在、半数の企業が図面で設計を指示)

⇒3DCADによる設計

※3DCAD=三次元で設計を行えるCAD(コンピューターを用いた設計)

④IoTやAIなどのデジタル技術は、製造業に大きな利益をもたらすが、まだまだ浸透していない

※loT:Internet of Thingsの略

⇒業務のデジタル化による「スマート管理」や「モノのインターネット化」

・スマート管理:製品の設計から生産、物流に至るまでのオペレーションをデジタル化することで生産効率の向上やコスト削減を目指す。例えば商品の追跡を自動で行いデータを収集するトレーサビリティ管理などが挙げられる。

・モノのインターネット化:本体の販売のみを提供する「売り切り型」ではなく、自動で顧客データを取得しサービスを「サブスクリプション型」で提供したり、自動で機械の運転データを送信し不具合を改善することなどが挙げられる。

⑤日本企業が高い市場シェアを有していた機能性素材などでのシェアの低下と製品自体のコモディティ化の加速

※機能性素材:液晶画面、リチウム電池など

いままでは日本でしか製造できないような高度な技術が必要だった製品が、新興国などでも製造されることで競合が増え、ありきたりなモノ(付加価値が低いもの)になりつつあるということ。

⇒最終的な製品を見据えた上で新素材開発や新製品(部品)開発を行う

新素材・製品開発でで政府が特に力を入れている開発は「TSC Foresight 技術分野」と呼ばれ、

具体的にナノカーボン、超電導、人工知能、太陽光発電などが挙げられます。

詳しくはNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)のHPをご覧ください(コチラ)

⑥各国の保護主義政策(自国の産業を保護)の拡大

⇒2019年現在20か国との間で18の経済連携協定を署名・発効・4の協定を交渉中。今後EPAカバー率70%を目指す。

※EPA:経済連携協定

☆このように日本は製造業におけるデジタル化が、今後成長していくために特に必要であると感じます

上記の解決策を踏まえて、企業が自社を成長させるための具体的な【戦略】を簡単に2つだけ見ていきましょう!

・ソニーではソフトウエア製品を販売して終わるのではなく、継続した課金サービスも提供することで「サブスクリプション型」により付加価値をつけ、高利益率を目指す

・NISSEIの通信機器は、日々の労働環境や出勤管理、バイタルを測定し、そのデータを病院などと共有して社員の健康管理をサポートするなど、販売後にも利益を得る構造を作る

◎これらの戦略によって、販売後も顧客のリピートが見込め、顧客の囲い込みを可能にする

投資をしたい企業が見つかったら、その企業が何に重点を置いた成長戦略を行っているのかを知ることが大切です

では、日本でも様々なデジタル化による戦略が行われているようですが、実際にGDPに貢献できているのでしょうか?海外と比較していきましょう!

海外との比較

以下の表をご覧ください。

日本のメーカーは世界各国の半分の売上利益率に留まる。つまり効率が悪いために収益性が低い。
製造業を巡る現状と政策課題(経済産業省)2017年より

日本は世界各国に比べ、利益率が半分以下であることがわかると思います。

原因として3つ挙げられます。

  1. 国内で生産可能量と需要のギャップ
  2. 低収益事業が約9割を占める
  3. 迅速な事業再編が行われにくい

詳しく見ていきます!

①国内で生産可能量と需要のギャップ

国内では大量に製品を製造することができても、国内での需要の低下や海外の円高、保護主義政策などの要因で販売先が不足し、需要と供給のバランスが悪い

②低収益事業が約9割を占める

日系企業米系企業欧州系企業アジア系企業
営業利益率10%未満の事業が占める割合91%28%66%58%
〃10-20%7%58%23%19%
〃20%以上3%15%11%22%
製造業を巡る現状と政策課題(経済産業省)2017年より

◎明らかに世界各国に比べ、営業利益率が10%以下の事業が占める割合が大きい

つまり、日本は労働生産性が低い=労働時間が長く付加価値の低い生産を行っていることがわかります

③迅速な事業再編が行われにくい

各国のメーカーは買収や撤退・縮小が激しく、企業の変化が柔軟な一方、国内ではそのような事業再編が行われにくいため、低収益性の事業から抜け出せない傾向にある

◎収益性の低い=付加価値の低い事業や需要の少ない事業からの撤退を可能にするため、柔軟に事業再編を行う必要がある

では高い付加価値を得るためにはどうしたらいいのか?

米国とドイツの政府が提示した戦略を知ることで、考えてみたいと思います。

・米国では『アドバンスト・マニュファクチャリング』を重要視しています。

これは、「先進技術」とよばれ、情報やソフトウェア・ネットワーキングなどを物理学・化学・生物学に適応することで、成果を上げることで、既存製品をより効率的に製造したり新製品の開発をおこなうこと。例えば3Dプリンターでの自動車製造が開発されている。

このアドバンスト・マニュファクチャリングが2014年度以降予算に組み込まれるようになるなど、国全体として重視し、支援しています。

・ドイツでは「新ハイテク戦略」を発表しました。

「新ハイテク戦略」には第四次産業革命と言われるAIやloT、ナノテクノロジーなどによる技術革新を推進する『Industrie4.0』に加え、研究開発支援や中小企業へのICT導入支援を行うことなどを盛り込んだ戦略になっています。

※ICT:情報通信技術の略

◎このように、各国は日本以上にデジタル化に力を入れて取り組んでいるため、現在の日本は製造業の分野で遅れを取っている状況と言えます。

私は『日本=世界トップの製造技術』のイメージだったので、この事実は意外でした。

まとめ

今回は私たちにとって身近な「メーカー」の基本を解説していきました。

製造業は多くの産業に影響し、国の基幹産業であるにも関わらず、様々な問題点があり各国に後れを取っている状況です。

これを解決することが、日本の経済停滞を脱却するための重要な要因である気がします。

そのために一層取り込んでいくべき技術が「デジタル化」なんですね!

メーカーは実生活で考えやすい分野なうえ、過去に学んだ内容とリンクすることが多く個人的に楽しかったです!

次回から、メーカーごとの具体的な企業間比較をしていきたいと思います😊

まずは、女性になじみ深い化粧品メーカーについてです!

お楽しみに~

最後までお読みいただきありがとうございました♡

少しでも多くの方がこのブログを読んで投資・企業に興味をもつきっかけとなりますように。。。

りん

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