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5G×遠隔医療の未来は?

みなさんこんにちは、りんです。

今回は【遠隔医療】について解説したいと思います!

以前のブログでKDDIの解説とともに、未来を担う5Gについて少し触れましたが

日常生活にどのような変化が起こるのか、まだまだ実感がわかない方も多いのではないでしょうか?今回、特に医療への活用を解説していきます!

☑5G×医療で何が起こるんだろう?

☑オンライン診療と遠隔医療の違いは?

☑オンライン診療の問題点は?

基本から、最新技術、期待される未来まで(一応)医学生が解説しちゃいます✌

これを読めば未来の医療がすこーし予測できるようになるかと思います!

投資にも生かされること間違いなし!

それでははじめましょー!

※投資は自己責任でお願いします。

5Gの活用が期待される分野

そもそも5Gって何だろう?簡単に知りたい!という方は先にコチラのブログをご覧ください!

(5Gをもっと詳しく知りたい方は総務省の資料をご覧ください)

☆日本で期待される5Gの活用分野として主に12分野が挙げられています

(出典:「5Gの活用分野の考え方」総務省)

  • 医療、健康、介護→遠隔医療、救急医療
  • 建設業→重機の操作など
  • 交通、移動、物流→交通事故、渋滞の低減
  • 農林水産業→遠隔で生育状況を観察など
  • 観光、エンタメ→高精細高臨場感の映像
  • 教育→スマートスクール
  • スマートシティ→ごみの収集、エネルギー分配の効率化
  • 金融、決済→無人化
  • スポーツ、フィットネス→観戦回数の向上
  • 工場、製造→製造業のオペレーション化
  • 防災→ドローンによる被災状況の確認
  • 行政→マイナンバーカードによる行政との紐づけ

活用分野を詳しく知りたい方はこちらをご覧ください↓「5Gの活用分野の考え方」より

https://www.soumu.go.jp/main_content/000414038.pdf

どれも興味深い内容ですが、今回は医療、健康、介護分野に焦点を当てて考えていきたいと思います!!

遠隔医療って?

そもそも遠隔医療ってなにかご存じですか?

コロナで【オンライン診療】が話題になりましたが、同意義ではないんです!

まずは定義から確認しましょー!

遠隔医療 (Telemedince and Telecare)とは、通信技術を 活用した健康増進、医療、介護に資する行為

と2006年7月に【日本遠隔医療学会】によって定義されています。

また、米国遠隔医療学会 ATA ( American Telemedicine Association )では以下のように定義されます。

遠隔医療とは、患者の健康状態を改善するために電気通信により伝送された医療情報を利用すること

分かったようなわからないような言葉ですね笑

詳しく見ていきましょう。

そもそも遠隔医療は二種類に分類されます。

  1. DtoD(医療関係者→医療関係者)
  2. DtoP(医療関係者⇔患者)

※D=Doctor,P=Patientのこと

1.では主に「主治医」が「専門医」に高度な知識や経験をもとに診断やコンサル行ったり、遠隔で専門知識の教育やカンファレンスなどが含まれます

※医者は、卒業したのち初期研修を2年修了すると、それぞれ専門分野を決め、後期研修を行い学びを深めるのが一般的だ。これが「専門医」であり、病理診断や画像の読影など専門医とのカンファレンスを重ねて診療する

2.はいわゆる『オンライン診療』と呼ばれ、多くの方がイメージする遠隔医療の形だ。僻地など医者不足の地域でもオンラインで医療が受けれる体制を目指す。

DtoDの遠隔医療はすでに進んでおり、5Gの導入により高解像度の画像などの検査結果ををよりスムーズにやり取りすることが可能になる。5Gが導入されても問題なく移行が完了されると考えられている。

問題はDtoPの遠隔医療だ。以下、主にDtoPの遠隔医療について遠隔医療の歴史から背景、課題を掘り下げていきたい。

遠隔医療の歴史

この章では、遠隔医療の歴史を簡単に見ていきましょう!

1970 年代:遠隔医療の取組みが開始される

1990 年代:1996 年には、厚生労働省に遠隔医療研究班が組織されるなど本格化

2005 年:日本遠隔医療学会が発足

☆2011年3月東日本大震災において岩手県で稼働していた、周産期電子カルテネットワーク&電子母子手帳である「いーはとーぶ」が、甚大な被害を受けた地域での妊婦管理に威力を発揮したことで一層重要性が確認された。

意外と遠隔医療の歴史は古いんですね~

遠隔医療の背景と現状

では『遠隔医療』を導入する理由は何だろう?大きく3つ考えられます

①高齢化による医療費の増大

②医師不足

③女性医師の増加

一つずつ丁寧に見ていきましょう!

①高齢化による医療費の増大

経済発展によりインフラが整備され、また医療の発展・国民皆保険制度などにより、国民の寿命は、大きく延長しています。

平均寿命男女とも世界トップクラスであり、2018年の平均寿命は女性 87.32 歳で世界 2位、男性81.25歳 で3 位。毎年過去最高を更新し、今後もさらなる平均寿命の延長が予測されます 。

以下の表を見てください。高齢になるにつれ医療費が増大しているのは明らかです。

日本遠隔医療学会「図説日本の遠隔医療」より

◎よって、今後は高齢者への特に経済面での医療の効率化が求められる。その方法の一つに遠隔医療がある。医療費となる診療点数については後述する(コチラ)

②医師不足

みなさんは「医師不足」と聞いてなにを思い浮かべますか?

確かにOECD加盟国の1000人当たりの医師数は3.5人に対し、日本では2.4人に留まっています。(2019年)

このような事態に政府も2008 年、医学部の定員増を閣議決定し、 2013 年には2007年の定員の 1.19 倍 まで増加しました。しかし医師不足が解消されたようには思えません。

これには医師の地域偏在・診療科偏在があげられるからなんです!

地域偏在の主な原因としては、研修医が都市部で研修を受けたがる・大学病院での勤務医が減少し、開業医が増えることで地方に派遣される医者の数が減少していることが考えられる※

もちろん入試で地域枠の実施などは行われていますが、大きな効果が得られるのはまだ先かと。。。

※都市部で研修を受けるメリットとして、一般的に症例数の多さ・最先端の機器や技術が学べることもあげられる。そして、開業医が増加する理由は「専門医」を取得後、開業したほうが一般的に儲かるからだ。

診療科偏在の主な原因としては、産婦人科や小児科、救急科は一般的に訴訟リスクが高いこと、外科系は手術など体の負担も大きく、勤務時間も長い傾向にあることが考えられる。

※人気のない診療科はますます人手不足に陥り、さらに人が辞めていくという悪循環

もちろん、近年勤務時間の見直しが進み当直を減らす病院も増えているが、医療という特性上課題はまだまだ残っています。

◎このように医師不足と言っても一概に言えず、様々な社会的要因が絡み合うため、簡単には解決できない。政府は「遠隔医療」によって少しでも医療者の負担を減らそうとしているんです。

③女性医師の増加

近年、共働き世帯の増加など女性の社会進出が注目されているが、それは医者でも例外ではありません。

しかし、入試不正問題などで女性医師の働き方の難しさが露呈したように問題は多いと思います。

出産・子育てなどで一度キャリアを離れると、もともと男性医師に体力面で劣っている上に(※1)ブランクが生まれ、最前線の現場に戻ることに不安を覚えやすいのです。

特に、手術などを行う科や最新機器などが導入されやすい科で顕著です。

※1これは生物学的特性上仕方のないことだと私は思っています。

◎そんな女性医師も、オンライン上でフレキシブルに働いたり勉強することができれば、医療現場に戻ってきやすいのではないか。と考えられています

以上、遠隔医療を導入する大きな理由を3つ見ていきました!ほかにも原因や問題はたくさんありますが、膨大かつ今回の主題ではないのでこの辺で。。

気になる方は、ぜひご質問くださいませ😊

結論:遠隔医療分野は今後市場規模が大きく拡大する可能性を秘めている。なぜなら、深刻な医療分野の問題点を改善する可能性が高いから

では、具体的にはどんな医療分野での活用が期待されているのか、次の章で見ていきましょう🌷

遠隔医療の具体的活用例

実施例はたくさんありますが、今回目玉である4つに着目して解説します!

  1. へき地医療
  2. 在宅医療
  3. 救急医療
  4. 妊娠検診

ここが本題&投資に大きく影響します!

それでは詳しくみていきましょー!

へき地医療

僻地(へきち)医療:『交通条件及び自然的、経済的、社会的条件に恵まれない山間地、離島その他の地域のうち、医療の確保が困難である地域をいう。無医地区、無医地区に準じる地区、へき地診療所が開設されている地区等が含まれる。』と定義

簡単に言うと、山奥や離島など居住地ではあるが、簡単に医療サービスを受けれない地域のことです。

~期待されること~

①緊急を要する治療でも、遠隔で素早く診断・手術などの治療を受けれる

例えば有人島は全国に418島ありますが、現在、設備不足や人材不足のため満足な医療を受けることができません。緊急で医療にかかりたい場合、船舶や飛行機など気象条件に左右されやすい環境に頼らざるを得ない現状があります。

②高齢者の慢性期疾患における通院負担の減少

高齢者の慢性疾患(糖尿病や高血圧など)が増えている中、定期的に病院に通う※ことが難しい場合、遠隔で問診・薬の処方・検査の実施などを行い、患者の通院負担の軽減と医療費の削減が期待されています。

※慢性疾患であっても薬は一定期間分しか出せず、定期的な診察が必要

◎このように僻地で医療サービスを受けるための障壁をすこしでも軽減することが、可能になる。これは在宅医療でも重要となる。

在宅医療

高齢化による慢性期疾患患者の増加は、地方だけでなく都市部でも著しい。

~期待されていること~

①生体モニタリング:オンライン診療時に遠隔の医師から指示された場合だけでなく、日常的に血圧や尿量・体重などの様々なデータを自己測定&自動で送信し、治療に役立てる。このような日々のデータの蓄積が治療方針に影響する

②テレナーシング:遠隔地の看護師が在宅療養者の健康状態を把握して、疾病管理を行う遠隔看護のこと。診療記録を記載したり、疾患の憎悪時には、医師にコンサルする。

◎このように①と②を相互的に行うことで、高齢者の負担になりやすい通院を避けたり、医療費削減にもメリットがある。また、僻地でも慢性期疾患において都市部と受けれる医療サービスの格差が縮まることが期待される。

救急医療

突然自分が倒れて意識なく運ばれた病院が、いつも通っている病院だった。なんて奇跡、そうそうないですよね?

救急医療で難しいのは、その患者の既往歴や薬などのデータ入手に時間がかかることが挙げられます。

~期待されること~

①マイナンバーカードと医療情報を紐付け:画像を含めた詳細な患者データを瞬時に入手でき、効率よく医療を提供できる

②搬送しながら、患者の変化をリアルタイムで送信し、救急隊員との意思疎通の向上

⇒将来的には遠隔的に手術

ドラマ「コードブルー」でも描かれていたように、現段階ドクターヘリやドクターカーなどに医者が同乗し、治療を行いつつ搬送は行われていますが、画像がまだま粗い・タイムラグなどの問題も。

5Gの高精細カメラでリアルタイムに患者の変化を病院に送ることで、病院での治療方針を固めやすくなります。

◎一分一秒を争う現場で、より効率的に医療関係者が患者情報や状況を把握でき、救命率の向上も期待できる

妊婦検診

遠隔医療が日本で大きく推進されたのは、東日本大震災で大きな被害のあった岩手県において遠隔で妊婦管理する重要性が確認されたからであることは先述しました。

そもそも、妊娠は胎児の健康状態を直接入手できないため、検査がとても重要になる分野です。

主に胎児心拍数モニタリングと超音波が検診では用いられます。

※胎児心拍数モニタリング:心拍数から循環・神経など胎児の健康状態を総合的に把握できる

~期待されること~

①遠隔で妊婦検診を行い、身重な妊婦の移動による負担を減らす

②妊婦が自分でモバイル胎児心拍数モニタリング装置を装着し、異常を感じた瞬間から胎児情報のデータを入手できる

切迫早産などの場合、様々なデータと原因ごとに出産を人工的に遅らせたり、帝王切開に変更したり自然分娩にしたりと治療方針を決定するために、できるだけ早い段階から多くのデータが必要となる

※早産:正期産(妊娠37週0日~41週6日まで)より前の出産

◎直接診察できずデータに大きく依存する胎児が関わるからこそ、早期から情報を収集する手段に遠隔医療が有効である

ここまで聞くとメリットだらけに思うが、なかなか現場には浸透していない。

どのような問題点があるのか、次の章で考えていきましょう🌷

遠隔医療の問題点

2018年よりオンライン診療が保険診療に認定されたが全国約12万の医療施設のうち、導入されたのは1年でわずか約1000施設と1%未満に留まっている。

想像以上に少ないと感じましたが、みなさんはどうですか??

問題点は、主に5つ考えられます。

  1. 誤診をした場合の責任
  2. 診療報酬の規定
  3. 通信環境の整備
  4. 個人情報に対するセキュリティ対策

それぞれ簡単に見ていきましょう!

誤診をした場合の責任

患者が病院を受診すると、以下の手順で診察が進みます。

問診→視診→聴診→触診→画像検査など

医者は、患者から直接聞きだす情報だけでなく、診察室へ入室時の歩き方など常に全身を観察しているんです!

遠隔医療の場合、聴診器を用いたり直接患者に触れて皮膚のハリや臓器の大きさ、その人の身体的の特徴を掴み辛くなるだろう。

知識の少ない医学生の私でも、臓器や疾患ごとに様々な聴診・触診の方法を学ぶ。それらの情報を入手できないデメリットによる誤診の可能性は少なくない

私の考えだが、オンライン診療で誤診をされた場合、だれに責任を問えばいいのか、答えは難しく明確な規制が生まれるのは当分先かもしれないと思う。

診療報酬の規定

ここが一番ややこしいんです。。時間がない方はここは飛ばしてオッケー!

最後のまとめだけお読みください♡(コチラ)

オンラインによる診察報酬には三種類あり、それぞれ様々な要件を満たしている必要があるのでそこから確認しましょう!

①オンライン診察料

◎対象患者:以下の管理料などが算定されていて、初診を除き6回以上診察していること

特定疾患療養管理料※1てんかん指導料※2
地域包括診療料生活習慣病管理料
小児科療養指導料難病外来指導管理料
認知症地域包括診療料在宅時医療総合管理料
糖尿病透析予防指導管理料精神科在宅患者支援管理料
※1パーキンソン病や脳血管疾患など様々だが難病と同じ意味ではない
※2脳波に異常が生じ、けいれんや意識消失など様々な症状をもたらす

こう見ると、長期的・慢性的な疾患メインとなってますね

◎算定要件

  1. 同一医師による対面診療を6回以上行っている
  2. 連続して3回未満まで
  3. オンライン診療料の割合が全体の1割以下
  4. 情報通信機器体制が整っている
  5. 緊急時に約30分以内に担当する病院で対面による診察が可能である

◎診療点数:70点(1点10円)

②オンライン医学管理料

◎対象患者:以下の管理料などが算定されていて、初診を除き6回以上診察していること

特定疾患療養管理料小児科療養指導料
てんかん指導料難病外来指導管理料
糖尿病透析予防指導管理料地域包括診療料
認知症地域包括診療料生活習慣病管理料

①より対象が狭まっています。主な違いは対面診療時に加算されることです。

◎算定条件:①と同様

◎診療点数:100点

①とほぼ同じです。さらに特定の疾患だけ加算できる診療点数と覚えておきましょう。

③オンライン在宅管理料

◎対象患者:在宅時医学総合管理料・精神科在宅患者支援管理料のみ

◎算定条件:①と同様

◎診療点数:100点

オンライン診療報酬まとめ

  • オンライン診療報酬には3種類ある
  • それぞれ対象となる疾患が異なる
  • オンライン診療を受ける条件として6ヶ月対面診療の後、3回に1回は対面で診療

通信環境の整備

通信環境には2つの問題点がある

①高齢患者など、通信機器に不慣れな患者にパソコンやタブレットなどをどう導入するか

②オンライン診療報酬点数が低く、病院に通信機器を導入しても設備費が高くなり割に合わない

このように、本来医療者にも患者にもメリットが大きいはずの技術が、大きな金銭的負担になっている。

☆こう考えると、通信モバイル機器の普及率が高い日本でも、まだまだ市場成長の余地はありそうですね!

個人情報に対するセキュリティ対策

オンライン診療は、以下のように情報が送信される

出典:「オンライン診療の適切な実施に関する指針」厚生労働省

もし、マイナンバーカードと患者の医療情報を紐付けた場合、盗聴・情報漏洩・不正アクセス・データ改変などの脅威が考えられる。

現時点での対策として厚生労働省は以下の通りに指針を定めています

・患者端末側/医療者側では本人確認の徹底と、毎回データをシステム側に送信したのちに消去する

・オンライン診療システムでは個人データの蓄積・残存の禁止

・ファイルの検閲・公衆無線LANは緊急時以外の禁止・通信の暗号化が行われる

個人情報の漏洩は現在でも問題になっていますが、「遠隔医療」が日本全国に広く利用されるために、命に関わる医療に関するデータだからこそ、より一層厳重なシステム構築が求められますね!

まとめ

今回、記事ボリュームがあまりにも多くなってしまったので、遠隔医療に携わる企業の分析は次回詳しくまとめたいと思います💦

遠隔医療について、かなり細かく解説したつもりですがいかがだったでしょうか?

遠隔医療には様々な医療問題が関連していることに気づき、遠隔医療の将来だけでなく自分の未来を考えるきっかけになりました。

遠隔医療は「遠隔内視鏡手術」など、夢ある分野でもあるのでこれからも注目していきたいですね☆

市場が安定している通信業界ですが、5Gは医療現場の様々な問題点が改善するために必須な要素として今後も成長が期待できると思います。

また、遠隔医療分野も今後市場が成長することが期待されますね!

たくさんの知識を持って投資をしていきたいですね😊

少しでも多くの人が日本の未来を考えるきっかけとなりますように。。。

最後までお読みいただきありがとうございました♡

なにかご質問等ありましたら、気軽に教えてください。

りん

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