みなさんこんにちは、りんです。
今回は、前回の続きである『遠隔医療関連銘柄』について解説していきたいと思います!
遠隔医療って何だろう?という方はコチラのブログの「2.遠隔医療って?」「4.遠隔医療の背景と現状」「7.まとめ」だけでもお読みください♡
☑遠隔医療に関連する企業ってどこ?
☑銘柄ごとの特徴は?
という方必見!
遠隔医療関連銘柄というと全部一括りにされがちですが、主に三種類に分類されるんです!
分類ごとに企業を比較することで、より『遠隔医療関連銘柄』について理解が深まると思います😊
それでははじめましょー!
※投資は自己責任です。特定の銘柄をオススメしているわけではありません。
遠隔医療の基礎知識
前回のブログで詳しく解説しましたが、銘柄分析に重要な部分だけ読みたい!という方向けに、簡単におさらいします~
①遠隔医療は二種類に分類されます
- DtoD(医療関係者→医療関係者)
- DtoP(医療関係者⇔患者)
※D=Doctor,P=Patientのこと
1.では主に「主治医」が「専門医」に高度な知識や経験をもとに診断やコンサル行ったり、遠隔での専門知識の教育やカンファレンスなどが含まれます
2.はいわゆる『オンライン診療』と呼ばれ、多くの方がイメージする遠隔医療の形です。僻地など医者不足の地域でもオンラインで医療が受けれる体制を指します。
②『遠隔医療』が今後成長する市場であると考える理由は3つあります
- 高齢化による医療費の増大
- 医師不足
- 女性医師の増加
遠隔医療にはまだまだ問題点・リスクがありますが、問題点の多い医療現場の改善のために試行錯誤され導入・成長していく分野だと考えられます。
リスクについては前回のブログに詳しく記載しているので、ぜひお読みください😊
遠隔医療関連銘柄の分類
冒頭に書いた通り、「遠隔医療」に関連する企業は主に3つに分類されます。
- 検査結果などの画像データをサーバー上で管理し、膨大な情報を管理することでDtoDを可能にするシステムを提供する企業
- DtoP=オンライン診療、またはそれに準ずる相談を受けるためのシステムを提供する企業
- 個人情報保護の観点から患者・医者の端末上に医療情報を残さず、クラウド上にデータを保管するシステムを提供する企業
主にこの三種類に分類されます。
次の章で具体的に、特徴を網羅していきます!
遠隔医療関連銘柄の具体例と特徴
前章でおこなった主要三種類の分類ごとに、企業の特徴を解説していきます!
やはり、遠隔医療と言えばオンライン診療が思い浮かぶように、【2】の分野が一番競合が多いですね!
※東証1部上場企業は省略し、JASDAQ,Mothersのみ記入しています
【1】
会社名(コード) | 会社のメイン事業 | 遠隔医療の特徴 |
イメージワン(2667) JASDAQ | 医療画像システム、衛星画像システムの開発と再生可能エネルギー事業 | ・医師同士が会議・コンサル・ 教育で利用する画像を高精度/高速で送信しファイリングするシステムを提供。効率、使いやすさも重視 ・クラウド型電子カルテシステム「i・HIS」を提供【3】 |
ノーリツ鋼機(7744) | ペン先やメイクブラシをはじめとするものづくり、ヘルスケア、シニア女性の暮らし方を応援する総合通信販売事業など、様々な子会社をもつ | ・遠隔画像診断サービス「ドクターネット」や医療/介護施設と情報共有し地域密着型薬局を提供 |
RVH(6786) マザーズ | コンサル、WEBマーケティング、人材派遣などのITサポートを提供 | 子会社(株)リアルビジョンが画像を医療用に最適化するソフトウエア「FVT-air」を提供 |
セコム(9735) | 法人/個人向けに防犯、情報セキュリティ対策、災害対策などをメインに、多くの子会社を持つ | ・遠隔画像診断サービス「ホスピネット」をセコムのセキュリティ技術を生かして提供 ・クラウド型電子カルテサービス【3】、遠隔診療サービス「セコムVitalook」【2】も提供 |
【2】
会社名(コード) | 会社のメイン事業 | 遠隔医療の特徴 |
エムスリー(2419)×LINE(3938) | 2419:医師向けの情報サイト「M3.com」を運営 3938:高いアクティブユーザー率を誇るSNS「LINE」などインターネット会社 | 共同出資し「LINEヘルスケア」を設立。LINEアプリを利用し、診療科・緊急度などに合わせて医師を紹介し、オンライン診療を行う。 |
オプティム(3694)×MRT(6034) MRTはマザーズ | 3694:AIによって画像解析・顧客分析などを行うシステム会社 6034:医師のための人材派遣ネットワーク | 共同で「ポケットドクター」と呼ばれるオンライン診療システムを開発 全国1万施設と連携 |
ブイキューブ(3681) | Web会議などビジュアルコミュニケーションサービスを提供 | ・主要業務であるWeb会議サービスに電子カルテ機能を付属した「ドクターコム」を開発 寝たきりや難病患者をメインにサービス提供 ・遠隔服薬指導システムを開発する(株)ミナカラに、コミュニケーションツール「Agora.io Video SDK」を提供 |
メドレー(4480) マザーズ | 医療介護の求人や情報提供など、医療分野に特化したインターネット企業 | ・2016年~オンライン診療システム「CLINICS」を提供 ・2018年~クラウド型電子カルテ「CLINCSカルテ」も提供【3】 |
メドピア(6095) マザーズ | 医師専用のコミュニティサイトや人材紹介、開業支援、薬剤師と患者をつなぐアプリなど、医療従事者全体をサポート | 「firstcall」と呼ばれる無料健康相談サービスや法人向け産業医オンライン相談など※ |
テックファームホールディングス(3625) JASDAQ | スマホアプリ開発から基幹システムまで様々な情報システムを開発 | NTTドコモと共同してオンライン診療サービス「MediTel」を21017年~提供 |
ポート(7470) マザーズ | 就活情報や就活ノウハウの提供、金融情報の提供、医療情報の提供など | ・オンライン診療から処方、薬の配送まで一体化したサービス「ポートメディカル」の提供 ・高血圧患者の家庭での自己測定によるオンライン診療 |
NSD(9756) | セキュリティ対策に迅速に対応するなど事業をIT面からサポート。教育、レンタル業も行う | ・医療機関と提携し、企業向けに社員の生活習慣病リスクを抑えるなどの健康アドバイス・リスクマネジメントをおこなう「CAReNA」を提供 |
※メドピアはオンライン診療ではなく無料の健康相談つまり、診療ではないので診療報酬がかからず無料です
【3】
会社名(コード) | 会社のメイン事業 | 遠隔医療の特徴 |
テクマトリックス(3762) | 業務基幹システムなどの提供や、セキュリティ対策、ネットワーク構築、ソフトウエア開発支援など | 画像などの医療情報を安全に保管、管理、共有するクラウドサービスを提供(北京ヘルスバンク医療情報と合弁で中国に進出) |
セコム | 【1】で先述してあります |
このように遠隔医療に携わる企業は、情報通信業界を除いてほとんどがIT業界やネットワーク業界、もともと医療者向けの人材ネットワークを持っているなど
参入しやすい業種が決まっているように感じます!
皆さんおそらくご存じのエムスリーだけでなく、こんなにも多くの企業が遠隔医療分野に進出しています!まだまだ成長しそうな企業がたくさん✨
IT企業などは市場が成長するにつれ、今後も新たに参入する企業が増えていく可能性があるので注目していきたいですね😊
◎遠隔医療にも様々な分野、企業ごとの特徴戦略がある
次の章では、独断と偏見に基づいて各分類1企業ずつ、株価や指標を見てみましょう!
銘柄比較
※選定銘柄は、私の独断です。また、比較指標は私が普段見ている基本的な指標を選びました。
※2020/6/11時点
◎指標の読み方がまだあやふやな方は、よかったらこちらのブログをお読みください!
https://rin-moneyliteracy.com/investmentword-part1/
企業名 | イメージワン(2667)【1】JASDAQ | メドピア(6095) マザーズ【2】 | テクマトリックス(3762)【3】 |
株価(2015年の高値) | 500円(685円) | 2800円(1189円) | 3725円(917円) |
PER | 11.9倍 | 110.5倍 | N/A |
PBR | 2.0倍 | 12.1倍 | 5.4倍 |
営業利益率 | 15% | 15.8% | 10.6% |
ROE | 13.3% | 8.3% | 13.6% |
ROA | 8.1% | 6.4% | 6.3% |
自己資本比率 | 60.7% | 77.3% | 46.1% |
まとめ
今回ご紹介しませんでしたが、(4596)窪田製薬ホールディングスでは遠隔で眼の網膜の状態を遠隔でモニタリングする小型デバイスを開発していたり、
(7673)ダイコー通産では、5G向けの基地局設置やデータ通信のためのネットワークを構築するなど
詳しく紹介した3種類以外にも様々な形で、たくさんの企業が遠隔医療に関わっています。
想像以上に『遠隔医療関連銘柄』が多く、私も驚きました!笑
このブログで企業の概要を知り、少しでも興味のある銘柄に出会ったら、ぜひ詳しく調べてみてください!
なかなかとっつきにくい分野かもしれませんが、このブログを通して医療業界への投資に興味をもっていただけたら、うれしいです!
ただ、個人情報漏洩のリスクなどまだまだ懸念事項はありますね。
十分に調べ、最後は自分の判断で投資銘柄を決定することが大切です😊
最後までお読みいただきありがとうございました♡
少しでも多くの方が遠隔医療に興味をもっていただけますように。。。
りん